お題「私の師匠」

ハッとする「お題」ではある。今となっては、あの時あの先生に指導を仰ぐべきだったと後悔するばかりだ。

 しいて「私の師匠」と言えば、ごくごく短期間ではあるが、大学入学後数年間教えを受けた福井康順先生だろう。

ある時先生は、我々学生に「君らは東洋哲学なんてものを専攻しているから、どこかを訪問した時など、額や、掛け軸を示されて、何て書いてあり、それはどういう意味かなどと尋ねられることがあるだろう。そういう時「わかりません」などと馬鹿なことを答えてはいけない。そういう時は、「只今勉強中でして・・・」と答えるよう諭された。」