お題「おばあちゃんの思い出」

 山奥の家でナツメの実をくれたことしか覚えていない。

 釜山の従兄の家で腰のポジャギからしわしわのお札をとりだして、「お小遣いだよ」とくれたコモ(父の姉)をお婆さんと勘違いしていたっけ。

 病院で初めてお目にかかった妻の祖母は信じられないほど鼻が高かった。(寝ていたせいでそうみえたのかもしれないが。)晩年を一緒に暮らした妻の母は、苦労を感じさせない、とても陽気な人だった。