お題「20歳」

 20歳と言えば北海道から東京に出てきて2年目の年だった。

 周囲の物全てが騒然としていた。落ち着いて何かを考えることもできず、自分の過去、現在、未来に確たるものは何もなく、夢はあるが希望はなかった。

 夢と自分の接点がなく、それは、ぼんやりと眺めるものでしかなかった。

 毎日、酒、友人、絶望の中でよろめいていた。

 しかし、もう一度20歳に連れ戻されて、これから好きな様に人生をやり直せと言われたとしても、きっと同じことを繰り返すに違いない。